● 内臓脂肪を減らしたい
● ぽっこりお腹を解消したい
● 病気のリスクを減らしたい
今回紹介する内容は栗原クリニック東京・日本橋の院長であり、日本の医学博士である栗原毅さんの著書である『眠れなくなるほど面白い内臓脂肪の話』の一部分です
内臓脂肪とはその名の通り「内臓のまわりにつく脂肪」のことであり、腸などの消化管などの膜に溜まる脂肪です
おなか周りについた脂肪のことを指しますが、内臓脂肪が過剰に蓄積された状態を『内臓脂肪型肥満』と呼び、ぽっこりおなかが出ている体型を『リンゴ型肥満』とも呼びます
内臓脂肪が蓄積しているかどうか判断する場合はウエストの周囲を測ることで確認できます
男性なら85cm、女性なら90cmを超えてしまうと内臓脂肪が蓄積しているといえます
それでは解説していきます
本記事の内容
内臓脂肪が増える原因
糖質の摂りすぎ
内臓脂肪が増えてしまう原因として糖質の摂りすぎが挙げられます
お米やパン、麺類などの炭水化物を摂取しすぎてしまうことで血糖値が上昇し、それを下げるためにインスリンが分泌され糖質を脂肪に変換してしまいます
糖質過多によって蓄積された脂肪が肥満の原因となってしまいます
また、太ってしまわないようにカロリー摂取量を気にしてしまう人ほど脂質よりカロリーが低い糖質を過剰に摂取してしまう傾向にあります

女性ホルモンの減少
内臓脂肪が増えてしまう原因として女性ホルモンの減少が挙げられます
女性は45歳から55歳前後で閉経すると言われていますが、女性ホルモンの減少によって2倍の速さで内臓脂肪が蓄積されてしまいます
というのも、女性ホルモンは妊娠や出産などに備えて内臓脂肪を皮下脂肪に変えて腰回りを中心に溜め込まなければいけませんが、閉経することでその必要性がなくなります
すると、内臓脂肪を皮下脂肪に変換しなくなり結果的に内臓脂肪が溜まりやすくなってしまうというわけです
基礎代謝の低下
内臓脂肪が増える原因として基礎代謝の低下が挙げられます
男性も女性も30歳以降から筋肉量が減少し、基礎代謝が低下してしまいます
基礎代謝の低下によって消費が追いつかなくなり、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回った結果、身体に脂肪が蓄積されてしまいます
そんな状況であるにもかかわらず若い頃と同じような食生活を送ることでカロリー摂取量がオーバーしてしまい内臓脂肪が溜まってしまいます
内臓脂肪の蓄積を減らすために意識すべき食習慣
糖質を少しずつ減らしていく

太る原因である脂肪の原料は糖質と脂質しかありませんが、どっちが太るのか?と言われれば圧倒的に糖質です
つまり、お米やパン、麺類を控えることが大切です
しかし、今まで摂取していた糖質をいきなりやめるのは難しいので糖質を抑えるコツを紹介します
・ お米の量を1口減らしてみる
・ タンパク質の多い食事を選ぶ
・ 飲み物は水かお茶にする
・ コンビニのおにぎりや麺類、菓子パンを避ける
上記の糖質を抑えるコツを意識して普段から過ごすことにより少しずつ内臓脂肪の蓄積を減らすことができます
ゆっくりよく噛んで食べる

ゆっくり、よく噛んで食べることは脂肪を溜めない重要な要素になります
何を食べるかということに意識が向きがちですが、どのように食べるかということも大切になります
よく噛んでゆっくり食べることには下記のようなメリットがあります
・ 糖質の吸収を緩やかにすることができる
・ 満腹感が得られ食べ過ぎを防ぐことができる
よく噛んでゆっくり食べることで糖質の吸収が緩やかになり血糖値の急上昇を抑えてくれます
また、人間の脳は20分後に満腹感が得られるように設計されているのでよく噛んで食べることで食べ過ぎを防ぐことができます
よく噛んで食べるコツとしては下記の通りです
・ 1口食べたら箸を置いてみる
・ いつもよりも10回多く噛むことを意識する
・ 隙間時間で早食いをしない
食べる順番を変える

食べる順番を変えることで血糖値の急上昇を防ぐことができます
① 食物繊維:野菜、キノコ類、海藻類など
② タンパク質:肉や魚など
③ 水分:味噌汁やスープなど
④ 糖質:お米や麺類など
お腹が空いた状態でお米やパン、麺類などの糖質を摂取すると一気に太りやすくなってしまいます
なので、意識的に糖質を最後に摂取することで食べすぎることなく
夜遅い時間の食事を避ける
私たち人間には体内時計をコントロールする遺伝子として『BMAL1』というタンパク質があります
これは脂肪を増やす働きがあり、時間帯によって20倍近くも量に差があります
つまり、BMAL1が多く存在する時間帯にたくさん食べすぎると脂肪を溜め込みやすくなってしまうというわけです
・ 食事は10時〜19時に摂取するのが理想的
・ 22時〜深夜2時の食事は避ける
BMAL1が最も減少する時間帯が14時であるので、糖質を多く含む食事は10時から19時にするのが理想的です
また、22時から深夜2時はBMAL1が増える時間帯なので食事をするのは避けましょう
夜間の食事によって成長ホルモンの分泌量を低下させてしまいます
成長ホルモンには代謝を促して脂肪を燃焼させる作用があるため、分泌量を低下させてしまうことは肥満につながってしまいます
内臓脂肪の蓄積を減らすオススメ食品
サバ缶
サバを6週間摂取し続けることで内臓脂肪が減少します
というのも、サバには必須脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサベンタエン酸)が多く含まれています
必須脂肪酸は体内では合成できないため食べ物から摂取する必要があり、サバ缶をオススメする理由として1缶でDHAとEPAの1日の摂取目安量をほぼ摂取できます
酸化していないDHAやEPAを安価で手軽に食べることができるのでサバ缶を食べる習慣を身につけていきましょう
納豆
納豆の原料である大豆には糖の分解や吸収を緩やかにしてくれます
また、脂肪の代謝を促す大豆サポニンが含まれています
さらに、納豆のねばねばの成分であるナットウキナーゼには血液の凝固を防ぎ、血管が詰まる原因である血栓を溶かす働きがあります
この血栓は深夜から早朝にかけて生じやすいため夕方以降に納豆を食べることで効果がさらに高まります
海藻類
海藻には水に溶けやすい性質である水溶性食物繊維が豊富に含まれています
その中でもフコイダンは糖の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を防ぎ、腸内の余分なコレステロールや有害な物質を排出する作用があります
さらに、海藻のぬめり成分であるアグリン酸にも食後の血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります
その他、海藻にはカルシウムや亜鉛、マグネシウムなどのミネラルも豊富です
身体の新陳代謝を促し、血圧や血糖値を調整してくれます
キノコ類
キノコには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれており、不溶性食物繊維が血糖値の急上昇を防ぎ、不溶性食物繊維が腸内環境を整えて便通を促してくれます
さらに、糖質の代謝を促進させるビタミンB群である『ナイアシン』や血糖値を下げて免疫力を高める食物繊維の1種である『βグルカン』を豊富に含みます
毎日の食事で不足しがちなビタミンやミネラルが含まれているので特にダイエットや美肌作りにはおすすめな食品と言えます
【結論】内臓脂肪を減らすには食習慣を改善すべき

内臓脂肪が増えてしまうことで病気にかかるリスクが高くなってしまいます
病気のリスクを減らし、ぽっこりお腹を解消したいという人は食習慣を改善しましょう
✔️ 内臓脂肪を減らす対策
・ ゆっくりよく噛んで食べる
・ 最後に糖質を食べるようにする
・ 10時から19時以内に食事を済ませる
✔️ 内臓脂肪の蓄積を減らす食べ物
・サバ缶、納豆、海藻類、キノコ類
上記を意識するだけで簡単に内臓脂肪を減らすことができます
